RIRI TEXTILEさんからのクリスマス(明日館講堂)

Q1
ウールやリネンなど天然素材をもちいて、クラッシックを今の風合いにチューニングしたような心地よい布づくりを続ける和泉綾子さん。
RIRI TEXTILEは、今展にどのような作品を出品くださいますか。

A1

「snow balls マフラー」
今シーズンの新作マフラーです。
オーバーショットと呼ばれる技法で模様を織りなしています。
織模様自体はパターンブックから探したものですが、レイアウトを自分なりに配置しました。
周りのフレームが窓のようで、家の中からしんしんと降る雪を眺めているようなイメージも湧いてきます。

「クロススカーフ」
繊細なカシミヤの単糸で織った、軽く柔らかなスカーフ。
クロスモチーフがクリスマスっぽくて、今展に合うかなあと思い、出品します。
シルクの糸を織り込んだモチーフ部分は、順光で見るとささやかな光を湛え、逆光では影となります。
身につける時には逆光になることはありませんが、濃い色のお洋服に合わせるか、淡い色のに合わせるかなど、楽しんでいただけると嬉しいです。

「ミニブランケット」
膝掛けサイズのミニブランケット。
太番手のウールを使い、おおらかな雰囲気で織りました。
今回と同じく2年前に明日館で行われた企画展で、『おばちゃんの食器棚』にちなんでチャレンジした赤いブランケットをきっかけに作りはじめたシリーズです。
サイズや色、布端のディティールなど、毎年少しずつ変えてながら作っています。
今年はナチュラルカラーのものをお持ちします。

Q2
クリスマスにお薦めしたいものごとや、心に残るクリスマスの食べ物やイベントについて教えてください。

A2
隣町に、友人がオーナーをしているお菓子屋さんがあります。
毎年クリスマスには特別なクリスマスケーキが限定で販売されるのですが、クリスマスのあと、その特別なケーキを全種類!みんなで食べよう!というパーティーを開いてくれたことがありました。

おしゃれな店内で、うっとりするくらい美しくおいしいケーキとあたたかな灯り。
さまざまな職種の、自分なりの道を進む仲間たちが集い、ケーキとお酒を楽しみながら夜な夜な語り合いました。
みんな近くに住む同じような年代の仲間たちで、でもさっぱりとした関係性で。

1人で作る仕事は自分に向いてると思うけれど、時に心細くなることや、視野が狭くなっていないか不安になることもあります。
そんな時に自分とは全然違う視点の話が聞けたり、違うことをしていても本質は同じだと感じることを共有できたり…
そんな仲間たちが近くにいてくれるというのは、とても稀有でしあわせなことだなあとおなかも心も満たされたクリスマスの思い出です。

和泉綾子さんも2018年のデンマークツアーに参加くださったのでした。
北欧で過ごした数日も、きっとRIRI TEXTILEの布づくりのどこかにひそんでいるような。
あたたかな笑顔そのままの手織り布。
明日館講堂という空間の中で、触れて、羽織ってみてください。

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