平井岳さん綾子さん(漆・福島)伊勢丹展

Q1
漆下掻きから、器のデザイン、塗りまでを行う平井岳さんと綾子さん夫妻。
平井さんたちも、香田さんたちのようにユニット的に対等に尊重、切磋琢磨しあって制作されています。
今展には、どのような作品を出品くださいますか?

A1
自ら採取した漆を木地の上に塗り重ねた『溜塗り(ためぬり)』のお椀や、
珪藻土を使用し木目を浮き立たせた『蒔地(まきじ)』のカップなど普段使いの器をご提案します。
しっとりとした漆の質感と色艶をぜひお手に取ってご覧ください。

Q2
平井さんの好きな花をふたつ教えてください。

A2
小さな花がたくさん集まっている様子に心惹かれます。
特にユキヤナギの葉の新緑と花の白のコントラストを見ると春がきたなと実感させてくれます。

もう一つは紫陽花です。
工房の窓から紫陽花の生垣が見えます。
冬の間に雪でペシャンコになってしまうのですが、
雪が溶けるとみるみるうちに頭を持ち上げてどんどん葉が茂っていきます。
7月頃には青い花が咲き始めて秋まで長く楽しませてくれます。
花が枯れる間際には赤が混ざり紫色に変わっていくのもとても美しく、ドライフラワーなどにして楽しんでいます。

どちらも家の周りに生えている身近な花たちですが、植物の生命力と季節の移り変わりを教えてくれる大切な存在です。
輪花皿は花弁を自ら削り出し成形しています。
控えめかつ可愛らしさが出るように花弁の枚数や角度などを試行錯誤しました。
お皿表面には和紙と珪藻土を使いテクスチャーを出しているので、一枚一枚表情や色味が違います。

平井さんの漆器は、品があり、けれど古めかしくなくて、瑞々しい旬を感じます。
盛りつけた料理や茶菓が、なんともおいしく映えるのです。

会期中、綾子さんが、12(水)〜15(土)。
岳さんが16(日)〜18(火)に在店くださいます。
漆器になじみのある方はもちろん、これから使い始めたい!という方も、
ぜひ作家から直接漆器の魅力をお聞き頂けたらと思います。

平井岳さん綾子さんのホームページはこちらです。
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