Q1
奈良県でさまざまな木の匙を制作される木工作家の水村真由子さん。
今展には、どのような作品を出品くださるのでしょうか?
A1
食にまつわる道具を出品します。
食べるためのスプーンやフォーク、調理するためのへらやしゃくし、食卓まわりで使うちいさなへらなど、さまざまなお道具があります。
ご自身の暮らしに合う一本をお選び頂けたら嬉しいです。
はじめてのお皿にも挑戦しています。
豆皿サイズで、匙のような形をしているので匙皿と呼ぶことにしました。
全面を刃物で刳りだしたあと、漆で仕上げています。
平皿やトレイの上にちょこっとのせてお菓子や副菜を盛ったり、食事中の匙の休憩場所にしたり、ささやかだけど食卓で活躍したらいいなと思います。
食にまつわらないものもあります。
昨年秋にお目見えした熊のおもちゃです。
(茶:ヒグマ 白:ホッキョクグマ 黒:ツキノワグマ)
こちらは、熊の身体と両腕の3パーツをそれぞれ細かく削り出したあと漆で着色し、腕と身体は苧麻(ちょま)の繊維である青苧(あおそ)をこよった丈夫な縄で留めています。
手のひらに収まるくらいのちいさな熊さんですが、脚の部分をつまんで前後に動かすと、ふるふると手を振る姿が愛くるしい素朴なおもちゃです。
木と漆、そして青苧、すべて植物からできています。
Q2
水村真由子さんの好きな花を2つ教えてください。
A2
春のお花だと、たんぽぽとぺんぺん草(なずな)が私のお気に入りです。
幼いころに住んでいた団地の公園にたくさん咲いていたので、どちらも親しみがあります。
たんぽぽを摘んで花輪にしたり、ぺんぺん草はマラカスのように音を鳴らして遊んでいたのを憶えています。
たんぽぽの記憶として思い出深いのが、小学2年生の時に授業で習ったたんぽぽの歌がお気に入りだったこと、そしてちょうどその年の夏に引っ越しで転校することになり、大好きだった担任の早川先生がメッセージを書いてプレゼントしてくれたたんぽぽにまつわる絵本は、今でも私の宝物のひとつです。
今展のためにたんぽぽとぺんぺん草、そしてもうひとつお気に入りのれんげ草を漆で描いためいめい匙(1点ものの創作匙)をこしらえました。
うららかな春の到来を感じる匙であればいいなと願いを込めて、タイトルを「うららけし」としました。
これは、春の日がうるわしくなごやかに照って、よろずの物が輝くさまを表すことばだそう。
匙の背面にも春の景色をちりばめていますので、ぜひ会場で手に取ってご覧ください。
水村真由子さんは、3月15日(土)~18日(火)に在店くださいます。
インスタグラムはこちらです。
→ click
・ 状況によって当日入場制限や購入点数の制限をさせていただく場合がございます。
・ 作品には数の限りがございます。売切れの節はご容赦くださいませ。