Q1
青森県に生まれ育ち、弘前大学で芸術を専攻された角舘徳子さん。
大学生時代にこぎん刺しと出会って、卒業後は弘前こぎん研究所に勤めたという現代のこぎんの申し子のような方。
とはいえ、若くしてこぎんにのめりこんだ分、一時は少し距離をもったことも。
けれど出産を経て、再びこぎん刺しに戻ってこられた徳子さん。
今は芯からこぎん刺しを愛して制作に励んでいらっしゃいます。
クリスマスを前にした明日館講堂に、どのような作品をお持ちくださるのでしょうか?
「工房からの風」でもご好評を頂いた、岩木山ポーチやバッグ、スマホショルダーを出品させていただきます。
古作模様へのリスペクトを感じながら、私自身も楽しみながら制作してます。
反射し連続する模様たち。
みなさまへもお楽しみいただけたら幸いです。
Q2
クリスマスにお薦めしたいものごとや、心に残るクリスマスの食べ物やイベントについて教えてください。
A2
大学の卒業制作の頃、クリスマスも大学に泊まり込んで制作していたのですが、クラスメイトが早めに帰ってしまって静かな作業場で、ラジオからジョンレノンのHappy Xmasが流れる中、反射式ストーブで焼き芋を焼いて食べたのが思い出です。
また、田舎舘に住んでいた頃は、毎年クリスマスの時期になると林檎のコンポートをストーブの上で作っていました。
煮込む間は部屋中良い香りにつつまれ、できたコンポートはアイスをのせたりパンにのせたり。
制作中の息抜き、ささやかな楽しみでした。
どちらも1人で静かに満たされながらこぎんを刺していた、という善き思い出です。
外は雪で閉ざされすごく寒いけれど、ここはあたたかくて、美味しい食べ物も、制作すべきものもあって、安全で。
とても満たされた気持ちで制作していました。
反射式ストーブや大雪はないけれど、今も同じ気持ちで制作を続けています。
角舘徳子さんのインスタグラムはこちらです。
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角舘徳子さんは、「おばあちゃんの食器棚」への感想も寄せてくださいました。
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「こぎん刺しのティーコゼ」の中で綴ったお話しのモデルは、ひとりではなく、
今まで出会いをいただいた内山順子さんや狩野綾子さんをはじめとした複数の作り手なのですが、
出来上がった物語の中には、徳子さんも息づいているような想いがします。
書き手としてはふかぶかとうれしい想いなのです。