思想工房
作り手との対談

今回の作り手

梅田かん子さん

1979 富山県生まれ
   金城短期大学美術科 卒業
   松本佐一氏に師事
2003 工芸都市高岡クラフト展 審査委員賞
2004 朝日現代クラフト展 奨励賞
   石川県立九谷焼技術研修所 修了
   富山県高岡市にて工房を築く
2006 出石磁器トリエンナーレ優秀賞
   高瀬竜一氏に師事
2008 朝日現代クラフト展奨励賞
2009 工房からの風に初出展
   めし碗グランプリ磁器部門最優秀賞
2016 工房からの風二回目の出展

梅田かん子さんのこと

2020.05.08

梅田かん子さんは北陸のひと。
富山県に生まれ、石川県の学校で学び、九谷焼の作家のもとで修業を積みました。
その創り出す焼き物は、大胆で意表を突く図柄でありながら、伝統的な北陸の陶芸の確かさにしっかりと抱かれています。
そのことが、飄々としたモチーフや文様を、品格のある器として成立させているのだと感じるようになりました。

ユニークな絵を器に描きながらも、その器からは慎みを感じると伝えたら、かん子さんはどう思われるでしょうか。
かん子さんの描く文様、ゴリラやイルカ、バッタやイカたちは、決して奔放なわけではないのです。
どれもが軽やかに走ってきたというよりは、器の中にゆっくりと降り立ったかのような深みを感じます。

「お皿に描く時はあくまでも模様として描いているんです。
絵画ではなく、いかにモチーフを文様化する事が出来るだろうか。
それも制作のテーマなんです」

今回のインタビューでそう伺って、不思議に感じていたことへの答えが、少し見えたような気がしました。
とはいえ、そう簡単にわかってしまえるものでもありません。
いえ、わかる必要もないのかもしれません。
ただ、かん子さんの心や頭に浮かび上がってきたモチーフが、どうして美しい白磁の上におさまっているのか。
知りたい気持ちは、器に近づきたい気持ちと同じなのかもしれません。

今回、すべて1点物の制作。
多くの器には、表のみならず、裏や内側にも絵が描かれています。
それらをすべて撮影してオンライン展覧会となったこと今回。
作品の魅力に対して、私たちの力はとても及びませんでしたが、少しでもその作品の豊さ、そしてかん子さんの作家としての可能性に触れていただきたいと願っています。

今回二人展をお願いした木彫の牛平安代さんとは、一歳違いで男の子を二人持つお母さん同士。
本来ならば、この二人展で初めてお会いいただく予定でしたが、それは叶わず、先日私を含めて3人でzoomミーティング!をしたところです。
おふたりは初対面ながら、すっかり響き合って、ああ、きっとよい二人展になるなと確信したところです。

かん子さんと出会った11年前から感じていること、その進化、深化もオンライン展覧会中記事で綴りたいと思います。

5月9日土曜日12時から、このサイトを通しての展覧会、
そして、作品は、ヒナタノオト・オンラインストア「ソラノノオト」で、同日時よりお求めいただけます。
あわせてご覧くださいませ。

では、9日12時、オンライン上の空色の扉を開けて、空想の手触りを、目で、心で感じていただけますようにと、ご案内申し上げます。

青空に伸びた煙突。
富山のかん子さんの工房。
磁器制作には珍しい灯油窯から生まれる絵付け磁器です。