店主ブログ
日々の芽吹きの記録

オンライン販売について

2020.05.22

今日はちょっとまじめな話を。
(あ。いつもまじめでした!そういえば(笑))
そして、ビジネス?の、かなり突っ込んだお話しを。

広やかに書くことか迷いもありましたが、
わりと多くの作家の方々が、ヒナタノオトのオンライン販売について関心を持ってみてくださっているようなので、あえてざっくばらんに書きました。
(なので、興味ない方はどうぞスルーしてくださいね。長文です!!)

営業自粛の日々の中、私たちもこの場(この庭)が荒れてしまわないように、枯れてしまわないように、出来ることを努めています。
自分たちのことはもちろんですが、そこには、作家の方々が手を止めないでほしいという願いが根底にあります。
その想いあってのギャラリー運営ですから。
一部の作家の方を除けば、多くの作家の方は、心はとても豊かだけれど、経済的に豊かな方ばかりではありません。
一回、一回の作品展を通して、ものづくりの心を育むと同時に、経済的にも制作をつなげています。

ギャラリーやクラフトイベントの延期や中止が続く中、たくさんの作家の方が困惑の中にいらっしゃいました。
その中で、私たちにできることを模索しながら、ささやかでも前に進めるように営みを続けています。
顔の定まらない誰かではなく、まず決まっていた催事のひとつひとつをその時の最善で行おうと決めました。

加藤キナさんの無観客展覧会や、牛平安代さんと梅田かん子さんのオンライン展はこうして実行されました。
チャレンジ、冒険の要素がたくさんでしたが、作家とお客様のお陰で、毎回実りを結ぶことが出来たように思います。
あらためて感謝申し上げます。

一方、TETOTEさんの母の日に向けた企画「花言葉展」は、昨年から温めていた企画です。
オンラインストアを使った企画展をしようとご相談をしていたのです。
ギャラリー・ショップにふさわしい、これからの通販のかたちを模索していた中で生まれた企画でした。
個展ほど大掛かりなものではないけれど、あるテーマに絞って広やかに選んでいただける仕組み、その第一号!でした。

こうして、オンラインでの販売を広げながら、思ったこと、考えが変化したこと、幾つかあります。

まず、直観的に、作家自身がオンライン販売を行うことが、あまりよいことに思えませんでした。
それは「売り手」の立場という保身などではなく、作家の作品というものが、そういう販売方法が適していると思えなかったからです。
けれどうまく論理的にまとめられなかったので、一度掲載した「ちょっと待って、そのオンライン販売」という記事を削除しました。
理由のひとつには、本当に困っている作家の方もいらっしゃるので、その方を批判しているようになってはいけないと思ったからです。

しかし、少し時間が経って、私たちも幾つかの波を迎え、超えてきたことで、少し見渡せた世界がありました。

まず、論理的にまとめられなかったことを、ある方の記事を読んで、自分の中で納得できることがありました。
それはギャラリーを持つ方で、オンライン販売になぜ違和があるか?についての考察でした。
端的にまとめると、オンラインでは、いいことしか書けない。
作品には負の要素を含めさまざまな要素があって、それを含めて納得して求めてもらいたいのに、それが出来ない。
ということでした。

ギャラリー、展覧会というものは、来場者の感想や批評があってこそ成立するものなのに、
現在は実店舗でも作品をゲットするだけの場になりかねない傾向があります。
転売の人が来られるとそれ一色になってしまいます。
販売のツールとしてのギャラリー、展覧会・・・??
それでいいのか。それがしたかったことなのか?

そして、他者サイトでさえ「いいことしか伝えられない」のに、作家自身でどう客観性を持てるのか?
軽やかな共感である「いいね!文化」の先に、作家活動の実りはあるのだろうか?
自戒を込めて、そう思います。

この模索はこれからも続きます。
ひとつよかった!と思ったのは、このオウンドメディア「手しごとを結ぶ庭」と、オンラインストア「ソラノノオト」を別に作っておいたことでした。

「手しごとを結ぶ庭」の中で記事として作品や作家の紹介をすることは、もっともっと可能性があると思っています。
まさにメディアであるわけですから、作家や作品を紹介する媒体としての可能性、大です。

そして、「ソラノノオト」は、販売ツールとして機能的に構成できたこと。
まだ、明確にできていませんが、「ソラノノオト」では情緒的に作品をおすすめせずに、客観的に正確にご紹介するよう構成していこうと思います。

いずれ、ご遠方だったり、ご事情で実店舗に行くことが叶わないお客様に、オンラインの販売システムは喜んでいただけることは確かです。

「繍~ぬいとり」の羽田久美子さんは、5月に関東での催事がありました。
以前にも何回か参加された馴染みの会で、準備も着々と進めていた中、中止が決定されました。

残念なことだと思いました。
そして、困惑されているだろうなと。
そこで、今回の「ソラノノオト」での販売をご提案いたしました。

実は、現在ご案内中のアトリエ倭さんの展開は、初めての仕組みでの試みなのです。

撮影や基本のテキストは作家ご自身が作成する。
私たちはそれを「ソラノノオト」にアップロードしていく。
そして、ギャラリーとして作品をご紹介する記事を書く。
SNSなどでもご紹介に努める。
お選びいただいた作品は、作家からお客様へ発送していただく。

という仕組みです。

通常はヒナタノオトに送っていただいた作品を当方で撮影して、採寸して、コピーライトしてからアップロードです。
(オンライン、やってみるとわかりますが、奥が深く、思っていたよりかなりハードワークです!)
そして、ヒナタノオトでお包み、梱包をして、発送しています。

作家とヒナタ間の作品発送の往復がなくなったことと、私たちのワークが減少した分を、作家の利益に還元できる仕組み。
これは、オウンドメディアを立ち上げた時から構想していた仕組みなのですが、その第一歩をこの緊急事態宣言下で行ってみたのでした。
(通常の取り扱い手数料よりも、作家にとって有利な条件設定です)

もっとも、このシステムができるのは、作家との信頼関係があってこそ。
私たちがその作家の作品をおすすめできることが大前提です。
その条件に加えて、
撮影ができて、テキストなども基本的に構成できること。
発送を丁寧に、間違えなく、適切に行えること。
などです。
ルーズだったり、ものごとをコンフューズしがちな作家の方の場合は無理ですね。
などなどハードルはあって、どなたでもできることではありません。
そして、定番作品の展開がある作家が適していますね。

アトリエ倭さんはデザイン力もあり、ものごとがきちんきちんとされているので、第一回目のこの取り組みに最適な方だったのです。
何より、アトリエ倭さんご自身が、作品の販売時には、客観的な要素が必要と思っていらしたので、私からの提案をすっと受け入れてくださったのでした。

羽田さんには、作品をヒナタに送ってこちらで撮影する「通常スタイル」もあわせてお話しをして、選んでいただきました。
そして、直送方式の仕組みの方を選ばれたのでした。
羽田さんは定番制作というわけでもなく、ストックをお持ちでもないですし、
撮影やデザインに慣れていらっしゃるわけではないので、この仕組み、いささかご苦労をおかけしたみたいです。
でも、タイヘン!なことも、気持ちよくやり切る方。
新たな挑戦に意欲を示してくださって。
そして、発送はきっと心を込めて丁寧にしてくださるに違いないと信じられることは大切な要素です。

但し、この仕組み、困ったのは、ほかの作品との同梱ができないということ。
そして、羽田さんの場合は、北海道からの発送なので、宅配便に限っては、北海道の方にとっては安価ですが、関東以西の場合、ヒナタノオトからの発送よりも高額になってしまったこと。
(小物など、レターパックは全国料金共通なのでよかったです!)

と、実際始動してみるといろいろなことがありますが、
今回はコロナのことで作品展が消失してしまった作家を応援できて、
私たちも仕事の機会をいただき、
もし、お選びいただいたお客様にも喜んでいただけたとしたら、
お客様、作家、ギャラリー、3者のwin win win です。
どうぞ、そうなりますように~(祈)

変わらないこと、変わっていくこと。
冷静な中にも、果敢にチャレンジしていきたいのです。
作家を応援し続けていきたいこと。
使い手の方の日々の中で、作品が喜びの糧であってほしいこと。
その変わらない願いを実行していくためには、取り組みに対して新鮮な姿勢でいること。
ヒナタノオトのオンラインの活用は、これからも模索が続きます。

ふ~
長かったですねーー!!
長文、お読みくださったありがとうございます。

では、明日からの「繍~ぬいとり」さんの「北からの花便り」、どうぞご覧くださいませ!!
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